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2015.04.30更新

ロランス

「Laurence  Anyways」という映画を鑑賞して来ました。
「女になりたい男」と「彼と生きる事を決意する女」2人の10年間の愛を描いた「人生でたった一度のスペシャルな愛の物語」という解説が気に入り渋谷アップリンクへ向かいました。
本当の目的は映画の後のトークショーでしたが。大変重いテーマを扱った映画です。
フランス語のまったく解らない私にとっては字幕スーパーだけではフランスの社会情報、文化的背景が複雑に絡み合い転々と場面が変化し、かつ、あまりに美しいフランスの田舎の風景が入り。場面ごとの土地にも意味があるのだと思いますが、十分に背景が理解できませんでした。結局ロランスがどう恋人や社会と折り合いをつけようとしたのか結論が語られず、恋人の「フレッド」という女性の苦悩のみが私の頭の中に入り込み消化不良のまま。3時間近い結論の出ない映画は何を言いたいのか解らず嫌な気持ちだけが残りました。
私の気持ちを代弁したフレッドを演じた女優にただただ拍手喝采。汗が出るくらいすばらしい演技でした。この映画の主役はフレッドです。 みなさん「私はロランス」見てみませんか?

対談を待つ間に「卒業」という映画と三輪明宏の「毛皮のマリー」という舞台を思いだしました。非常識や異常と思われるテーマを取り上げた作者の主張や結論がはっきり見えると落ち着きます。尾崎豊の唄のように「タブー」や「おきてやぶり」をして結論を出せないでいると人を困らせ自分も自滅してしまいます。
天才ドラン監督=ロランス=自らの自由のみ追いかけていた西洋人の代表では? カンヌ映画祭等で高く評価されているのは西洋的目線で、自由と言いながら欧米人が自分達の自由を主張し他を理解できないでいるからなのではないでしょうか。だから戦争が絶えません。ロランスが西洋的個人主義の代表で、フレッドが東洋的な自然と一体になりすべてのものと適応しようとする立場?の代表。かもしれませんフレッドはロランスを理解してもロランスは永遠にフレッドを理解できないでしょう。この問題を解決するには自然と人間を一体としてとらえる。因果や縁という「存在を関係」としてとらえる東洋思想が良いと思われます。

 

ヴぃ さ

 

上映後の楽しみにしていたトークショーは大満足でした。
出演者は 非建築家・アーティストのヴィヴィアン佐藤氏と東大教授・社会学者安富歩氏。
安富先生は東大東洋思想文化研究所に所属。ヴィヴィアン佐藤氏の体験談や安富先生辛口社会批評。自由・平等・人権等に対する対談・御意見などを通じて我々の社会の危険な構造を暴いていただきました。夜11時近くまで対談をしていただき、質問にも丁寧に答えて下さいました。「朝まで対談」でもよかったのにちょっと残念。

 

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投稿者: せな整骨院・鍼灸院

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